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 さあ、外国人になったつもりで、彼を思い切りほめてみよう。

最初は口から出まかせでもいい。 1ヵ月も続ければ、スラリとほめことばが出るようになってくる。
「日本人の男に未練はない」エキゾチック美人の友だちN美は、そういい残し10年以上前にイギリスに移住してしまった。 N美は高校時代から日本人よりも外国人男性が好きで、日本人男性とつきあったのはたった1回、それもわずか数週間だという。
 彼女がいうには「一度外国人とつきあうと日本人なんて目じゃない」らしい。 どんなところがいいのかとたずねると、「ジェントルマンなところ」と即答。
椅子を引いてもらったり、ドアを開けてもらうことがそんなに重要なんだろうか。 首をかしげていたら「ジェントルマンつていってもレディファーストができるだけじゃないわよ」と、みぬかれたようにいわれてしまった。
 N美のいうジェントルマンとは、本当の意味での「大人」のこと。 精神的にも、経済的にも自立ができた男性を指す。

本物の紳士は潔く、そして誇り高く、弱き者を助ける精神を持っている。 レディファーストはその一環で、弱者である女性をエスコートするのは紳士であれば当然であり、あえて誇張すべきことではない。
N美の意見に、「ふむ。なるほど」と深くうなずいてしまった。  今の日本人でN美の条件に当てはまる男性は、ホンのひと握りなのではないだろうか?長引く不景気のおり、実家に居候しているのは片目をつぶろう。
しかし精神的に自立ができないというのは許しがたい。  元来日本の教育は他人と横並びであることがよいとされてきた。
個人の意見をいうことよりも、「皆といっしょ」が正しいと教えられてきた。 ちょっとでも他人と違う意見をいおうものなら大変で、問題児として除外される(小学校時代の私がそうだった)。
それに比べ欧米は正反対。 つねに「あなたはどう思うの?」と自分の意見を求められる。
その答えが他人と違ってもいい。 それは「個性」として認められる社会なのだ。
だが集団のなかに身を置くことに安心を覚える日本人は、自分自身で考え行動することができない。 それに対し「個」を必要とされる欧米人は、幼いころから自分の意見を持ち行動する訓練を日常的に受けている。
よって精神的な自立が促されるのではないだろうか。  今の日本はいつまでも「お子ちゃま男」が繁殖しており、真のジェントルマンと出会うのはかなりむずかしい。


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